ご挨拶

 日本は世界に類をみない高齢者社会であり、加えて少子です。先人の多くの努力による医療・福祉の進歩がこのような長寿を可能にしたものです。一方、長寿においてはその生活の質が問われています。寝たきりでの長生きは多くの方は望まないでしょうし、また少子ですので介護力も不足しており、高齢者は自立を維持していくことが高齢者自身の望みであるとともに自立しなければならない状況であります。では高齢者の自立のためにはどうすれはよいのでしょうか。高齢者とはどのような状態なのでしょうか、加齢によってどのような状態にいたるのかを明らかにし、さらに要介護や寝たきりの要因、病態を明らかにし、早くから治療と予防に取り組むことが必要です。

「フレイル、サルコぺニア、ロコモテイブシンドローム(ロコモ)」は重要な病態です。
いずれも要介護や寝たきりの予備軍として注目されています。
 フレイルとは「加齢によって予備能力が低下し、ストレスに対する回復力が低下した状態」であり、フレイルは健康な状態と要介護状態との間の中間的な段階とされています。その中には身体的な虚弱(身体的フレイル)、精神・心理的な虚弱(精神・心理的フレイル)、社会福祉や支援不足などの社会的な虚弱(社会的フレイル)があります。身体的フレイルの中には摂食嚥下機能低下であるオーラルフレイルがあります。
 サルコペニアとは加齢や活動性の低下、悪性腫瘍、低栄養、内臓器の機能の低下などにより骨格の筋量が減少し、筋力が低下し、活動が低下した状態です。体重減少、食欲低下、食事量の減少がみられ、進行するとさらなる筋量減少、筋力低下へ進み、その結果、活動低下、さらなる体重減少、筋量低下へと増悪します。まさに悪循環です。
 ロコモとは運動器の障害で移動が困難な状態を意味しており、骨の障害である骨粗鬆症、関節の障害であり変形性関節症、脊柱管狭窄症、サルコペニアがみられます。身体的なフレイルは回復が期待できる(可逆性)状態ですが、ロコモでは可逆性から不可逆な状態までを含んでいると考えられます。両者は深く関係しています。

 人生100歳時代を迎えます。寝たきりでない、自立した、いわゆる「百寿」のための対策についての熱い議論を願っております。多くの方のご参加を新潟でお待ちしております。